障子紙の貼り替え方
[美濃判サイズ・立ち貼り編]
ここでは新しい障子紙の貼り方「立ち貼り」のやり方を詳しく説明します。
用意する道具や古い障子紙のはがし方はこちらをご確認ください。
1.のり付けして一段ずつ貼っていきます
障子戸を鴨居から外し、逆さまにして壁などに立てかけます。(障子戸は天地が逆になります。)
ハケとのり、またはワンタッチのりで、下の図のように、順番に貼っていきます。一段分のり付けして障子紙を貼り、また次の段をのり付けして障子紙を貼る……というように繰り返します。
▲障子戸の一番外側の枠には1cmくらいの幅でのりを付けます。紙じゃくりのある障子戸の場合、その凹みにのりを付けましょう。
この順番で貼っていくと、障子戸を元の向きに戻したとき、のりしろの重ね目が下を向くので、すき間に埃がたまりにくくなります。
のりはまんべんなくつけていきましょう。ハケの場合、下の写真のようにハケを寝かせ、毛先で桟を叩くようにのりを付けていきます。障子紙が桟に沿って平行になるよう、慎重に位置決めをして、のりが乾かないうちに手早く貼っていきます。もし貼る前にのりが乾いてしまったり足りなかったりしたら、ハケなどでのりを足してしっかりと貼り付けます。
▲ハケの毛先を使って少しずつのりを付けていきます。
貼る時には、一枚分の美濃判障子紙を下の写真のように巻いて、少しずつ広げながら貼ってください。広げたまま貼ることもできますが、特におひとりで貼る場合は巻いてからの方が貼りやすいです。 この時、桟に貼り付ける面を外側に巻きます。右利きの方は向かって左側から、左利きの方は向かって右側から貼っていくことをおすすめします。
▲障子紙を丸めておきます。
▲モデルは右利きですので、向かって左から貼っていきます。左利きの場合は反対から貼ります。
2.半分の段を貼ったら、余分な紙を切ります
一段目から三段目まで貼ったら、いったんここで余分な紙を切ります。
この時点でカットしないでまとめて最後にカットしようとすると下の段が非常に切りにくくなってしまいます。
余分な紙(のりしろの外側)を真っ直ぐにカットします。のりしろ部分に定規をあてて、それに沿ってカッターで丁寧に切っていきます。
紙じゃくりのある障子戸の場合には、そのフチでカットするときれいに仕上がります。
通常のカッターを使う場合、のり付けした所が少し乾いていた方が切りやすいです。
ただし、のりが完全に乾いた後は、紙がはがしにくくなります。余分な紙が桟に貼り付いて残るようであれば、水を少し含ませてはがしてください。
3.障子戸の上下を戻して
今度は下から順に貼っていく
一段目から三段目まで貼ったら、障子戸の上下を元に戻してください。今度は下写真のように四段目、五段目……と下から順番に貼っていきます。ここで上下を戻すことで、なるべく屈まずに貼れます。貼りやすい姿勢なら、紙がたわみにくいですし、何より腰など身体への負担が軽減されます。
▲一段から三段目まで貼り終え、障子戸の天地を元に戻した状態です。このあと四段目、五段目……と今度は下から順番に貼っていきます。
4.余分な紙を切ります
四段から六段目まで貼り終えたら先ほどと同じように余分な紙を切り落とします。
一段目から三段目をすでに切り落としているのでかがまない体勢で楽にきることができます。
5.たるみがある場合は霧吹きをかけます
全ての段を貼り終えた後、紙がたるんでいる場合は、桟につけたのりが完全に乾いてから、全体に薄く均等に霧吹きで水を吹きかけてください。
【ご注意】霧吹きで水を吹きかけるのは、必ず障子戸に貼った後、のりが完全に乾いてからです。障子戸に貼る前の紙には吹きかけないでください。
貼り方解説動画になります。
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