元祖DIY 「障子」のある暮らし

部屋を仕切り、つながりをつくる

空間を仕切る、障子戸。穴が開けば補修し、定期的に全面を貼り替える……。
住む人自らの手でしつらえる「障子」は日本の「元祖DIY」とも言えます。
照明のない時代、天然木で組み上げた日本家屋に、明かりとりを兼ねて取り付けられた障子戸は、陽の光をやわらげ優しい明るさを部屋の奥まで届ける重要な建具でした。
ドアや襖戸と大きく違うのは、間仕切りの向こう側に人の気配を感じること。柔らかく空間を分けて人と人とのつながりを感じるものでもあります。

 

日本の美意識

心を落ち着けて茶を楽しむ茶道。大家「武野紹鴎」は北向きから差し込む「明かり障子」の落ち着いた光を茶室にしつらえました。一日を通して安定した光が差し込む北側からの光をとり、幽玄な空間をつくりだしたのです。(茶室の写真:CAA様 蓬季庵)

蓬季庵


また、随筆「陰翳礼讃」で谷崎潤一郎は、日本家屋の美しさは薄暗さにあるといいます。障子紙は外の光を抑え、静かで趣のある室内空間を演出する役割を担ってきました。
障子は日本の空間づくりに外せないものであり、深く長く暮らしに溶け込んで日本の美意識の根底になっていると言えるでしょう。

 

障子紙の特長

障子戸と聞くと伝統的な日本家屋や、和室に取り付けられているイメージが強くありますが、フローリングのある部屋に使われたり、リノベーションして新しいインテリアの一部として使用する事例も実はたくさんあります。
現代の私たちが障子を使うのにどんなメリットがあるのでしょうか。
障子紙の特長をみていきましょう。

*保温性があるのに、通気性も併せ持つ。
*湿度を調整する。
*室内の隅々に光を拡散させる。
*フィルター機能がありホコリを吸着する。
*貼り替えが自分でできる。
*貼り替えることで、部屋の様子が一変され、気分も一変される。
*自然素材なので環境に優しい。
*障子を通した優しい明かりは生活の安らぎを演出する。

  

私たちがご提案したいこと

障子の貼り替えは従来、新年を迎える前や大事な来客を迎える前、子供の成長に合わせた部屋替え、季節の模様替えなど、貼り替える行為それぞれに生活の意味がありました。
しかし残念ながら現代では、破れたので仕方なく貼り替える、時間がかかって面倒など、マイナスイメージが強いのが実情です。商品もそのイメージに対応した破れにくく貼り替えが簡単なものが広く販売されていますが、障子紙の価値は決してそれだけではないと私たちは考えています。
「障子のある暮らし」では原点に立ち返り、さらに障子のある暮らしの新しい価値をご提案していこうと思います。

 
暮らしを一日一日丁寧に送る、心地よい空間づくりのお手伝いをさせていただければと思っています。

障子のあるリビング